仮想と現実の真ん中あたり

主に舞台探訪とか聖地巡礼と呼ばれる記録をつづるブログ

現代文化としての『舞台探訪』

町おこし:「らき☆すた」「戦国BASARA」…キャラが切り札! コミケや自治体も全面協力
 オタクツーリズム、漫画・ゲームの舞台訪問
特に「まんたんウェブ」の方で舞台探訪を“観光”や“消費”寄りの文脈でとらえているようなので、舞台探訪者として一言。


ファンも地元も、『舞台探訪』,『聖地巡礼』を“観光”という経済行為としてとらえるではなく、文化活動としてとらえた方が、お互いの誤解が少なくて済むと思います。
ファンが探訪に出かける動機というのは、まず何よりも、作品へのあふれんばかりの思いです。そして、ついあふれすぎてしまった(笑)思いが、場合によっては舞台を探し出してまでしてそこに行ってみようと、ファンの背中を押すわけなのです。
その衝動は古今東西で決して珍しいわけでなく、「シャーロック・ホームズ」の舞台であるベーカー街221b番地や「坊ちゃん」の舞台の松山市など、古くからファンの巡礼の例は少なくありません。
作品を生み出した作者の創作活動を現地で追体験することによって、また違った視点で作品を楽しめるようになる、そしてまた作品のモデルになった現地に出会うことが出来る、そういった文化的な活動が『舞台探訪』なわけです。


ファンが作品の舞台となった町に行き、作品の雰囲気を満喫出来て、そして地元の人にも経済的な還元がある。
そんなファンと地元、そして作品の三者の幸せな関係が築ければ、もちろんそれが望ましいわけですが。
その前提として、ファンも地元も、これも一つの(現代)文化活動なのだ、という共通認識と、その原動力となった作品・作者へのリスペクトを忘れないことが、作品と舞台の幸せな関係のための第一歩だと思います。


もちろん、現地を訪れるファンは、『舞台地は地元の人にとっては生活の場所。迷惑になってはいけない』という認識も忘れてはなりませんが。


#あるいは、「らき☆すた」みこしの一件など見ていると、もしかして現代の社会活動でさえあるのかも?、と思ったりもするけど、それはまた継続ウォッチという事で。