仮想と現実の真ん中あたり

主に舞台探訪とか聖地巡礼と呼ばれる記録をつづるブログ

「つるがいでん」の舞台はやっぱり長野市だった!

■「つるがいでん」の背景
増刊ヤンガンに掲載された番外編「つるがいでん」の舞台を取材して来ました。

 舞台探訪ルール
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そこは、やっぱり長野市内にありました。
 →地図付きの探訪記本編はこちらで。



増刊YG '10年No.08 P146長野市 城山公園付近
見開きのカラー背景は、おなじみのヤオキン氏。美麗な背景は相変わらずですが、今回は小林先生の描くモモの破壊力ある構図に目が行くのは仕方ないところ(笑)
ちなみに、↑の構図はものすごいローアングルで、カメラの液晶画面を見ながらの撮影必須。
この場所でベンチに座ったモモを想像しながら撮影している小林先生のローアングラーっぷりを想像すると、ちょっと楽しいです(笑)


■最近の「咲-Saki-」の映画的演出を振り返ってみる
上で紹介した「つるがいでん」を含めて、第57局[全国]から、まるで映画のカメラワークを駆使したような印象的なエピソードが3話続きました。
ここで、それらの作品を振り返ってみたいと思います。


第57局[全国]長峰山頂(安曇野市
まずは、第57局[全国]での龍門渕メンバーのエピソード。これは、安曇野市内という龍門渕メンバーとしては初の舞台の登場でした。
第58局[合宿]中津川市湯舟沢 付近
そして、その次の第58局[合宿]での鶴賀メンバー(というか、かじゅ×モモ)のエピソード。これは大自然の中でのかじゅ×モモが堪能出来るという、ある意味ボーナス的な構成でした。


これらの中であえて優劣をつけてみると、まず第57局の龍門渕メンバーのエピソードは、舞台が素晴らしかった!
見晴らしの良い長峰山山頂を舞台に、メンバー間の絆を象徴するかのような鎖のオブジェの下という、思わず「よく見つけて来たな〜」と感心せずにはいられない、出来すぎの舞台でした。
話の方も、衣と、そして龍門渕メンバーの心のわだかまりが解消された、すがすがしいエピソードでした。


一方で、第58局の方は、決勝戦の試合中の回想シーンの回収をするという位置づけであり、かじゅ×モモファンにはたまらないエピソードではありましたが、一方では背景の単調さが目立つ面もありました。
広角目の構図が特徴と言える「咲-Saki-」ですが、開けた視界の中に小さくキャラを置いてしまうと、ちょっと単調な印象を受けてしまいます。これは現地取材のデメリットと言えるかもしれませんが、風景に引きずられてキャラとエピソードの印象が薄れてしまった感じがします。


増刊YG '10年No.08 P146長野市伊勢町 付近
そして「つるがいでん」ですが、こちらは城山公園の起伏を生かした立体的な背景で、そして話の方も過去のエピソードと合わせてメンバーの関係を描き出す構成で、見ごたえがありました。
背景だけで言えば第57局に軍配を上げたいのですが、キャラの関係をうまく描き切ったという点で、個人的には「つるがいでん」をこれらエピソードの中でのベストとしておきます。


ともあれ、話が全国編に移ると長野県内の背景はほとんど出て来なくなるでしょうから、この映画的手法で描かれた長野県の背景は、これでもう見おさめとなるはず。
県予選大会編のしめくくり、そして全国編への幕間として、この贅沢な構成のエピソードを堪能出来るのはファンとしては嬉しいことですね。

 本記事内の「咲-Saki-」の画像の著作権は、小林立先生にあり、ここでは当該作品の比較研究を目的として引用しています。